「今の制作会社から乗り換えたい。でも、メールが止まったらどうしよう」。乗り換えのご相談で、いちばん多い不安です。
結論から言うと、ポイントを押さえれば、メールもホームページも止めずに乗り換えられます。この記事では、その準備と手順を順番にご説明します。
まず知っておきたい3つの言葉
- ドメイン:
example.co.jpのような、ホームページとメールの「住所」 - DNS(ディーエヌエス):住所と、実際の置き場所(サーバー)を結びつける「案内板」
- ドメインの管理会社:ドメインを登録・更新している会社(お名前.com、ムームードメイン、さくらインターネット、エックスサーバーなど)
乗り換えで行うのは、基本的に「案内板(DNS)のうち、ホームページの行き先だけを書き換える」作業です。メールの行き先は書き換えないので、メールはそのまま届き続けます。
乗り換えの前に準備するもの
- ドメイン管理会社のログイン情報(IDとパスワード) 誰が持っているか分からない場合は、まずここを確認しましょう。前の制作会社が管理していることもあります。
- 今のホームページのページ一覧 どんなページがあるかを書き出しておくと、新しいサイトで漏れを防げます。
- 独自ドメインのメールを使っているかどうか
[email protected]のようなアドレスを使っている場合は、メールの設定を変えないよう特に注意します。
メールを止めないためのポイント
ホームページの設定(AレコードやCNAME)だけを変える
DNSの設定には、ホームページ用・メール用など複数の行があります。メール用の設定(MXレコードや、送信元を証明するSPF・DKIMなどのTXTレコード)には触れないのが鉄則です。
「ネームサーバーごと」変える場合は、メールの設定を先に写す
DNSを管理する場所そのもの(ネームサーバー)を変更する方法もありますが、その場合はメールの設定を新しい場所に先に写してから切り替えないと、メールが届かなくなります。迷ったら、ネームサーバーは変えずにホームページの行き先だけ変える方法が安全です。
切り替え当日までの流れ
- 新しいホームページを作り、確認用のURLでチェック 公開前に、スマホとパソコンの両方で表示や問い合わせフォームを確認します。
- DNSの「TTL」を短くしておく(前日まで) TTLは「案内板の情報を、各地でどのくらい覚えておくか」の時間です。前もって短くしておくと、切り替えが早く行き渡ります。
- ホームページの行き先を書き換える 新しいサーバーの指定どおりにAレコードやCNAMEを変更します。
- SSL(https)の発行を待つ 多くのサービスでは自動で発行されます。発行されるまでの短い時間だけ、警告が出ることがあります。
- 古いページから新しいページへの転送を設定する URLが変わるページは、古いURLから新しいURLへ転送します(詳しくは「リニューアルでアクセスを落とさない:古いURLの転送」)。
切り替えの直後は、古い案内板を覚えている環境から古いサイトが見えることがあります。しばらくは古いサイトも残しておくと、どちらにアクセスしても困らず安心です。
切り替え後に確認すること
- スマホ・パソコンで、トップページと主要ページが表示される
- 鍵マーク(https)が表示される
- 問い合わせフォームから送信でき、通知メールが届く
- 独自ドメインのメールが送受信できる
- Googleサーチコンソールで、新しいサイトマップを送信する
よくある質問
乗り換え中に、ホームページが見られなくなる時間はありますか?
正しい順番で進めれば、ほとんどありません。新しいサイトを完成させてから行き先を切り替えるため、どちらかのサイトが表示される状態が続きます。
ドメインの管理会社も変える必要がありますか?
必要ありません。今の管理会社のまま、ホームページの行き先だけを変えられます。管理会社自体を移す「ドメイン移管」は、必要な場合だけ行えば大丈夫です。
前の制作会社がドメインを管理していて、ログイン情報が分かりません
まずは前の制作会社に、ドメインの名義と管理方法を確認しましょう。自社名義に変更してもらうか、必要な設定を依頼する方法があります。
まとめ
- 乗り換えは「ホームページの行き先だけ」を変える作業。メールの設定には触れない
- 事前にドメイン管理会社のログイン情報と、ページ一覧を準備する
- TTLを短くしておき、切り替え後は表示・フォーム・メールを確認する
私たちのサービスでは、DNSの設定方法を管理画面でご案内し、古いURLの転送設定も代行しています。乗り換えの全体像は「今のホームページからの乗り換え」にまとめていますので、あわせてご覧ください。